天を衝く槍


私の前はアルで、アルの隣はジル。


ジルさんの隣は銀髪のお兄さん。


銀髪のお兄さんの隣はジューシローで、彼の前はギル。


という配置になった。


ふとジューシローを見ると、彼は隣の銀髪のお兄さんと何か話していた。


二人が話していることが聞こえたのか、二人の前にいるギルは苦笑したようだった。


「あ、一応紹介すんね」


ジルが思い出したように言う。


「俺らの兄貴分、フィーネ」


彼はニィっと笑い、「略してフィー兄(にい)」とキメた。


そして「知ってるかもしれないけど、」と前置きする。


「俺らの弟分、ギル」


そう言って、ヨースケの隣の少年を示した。


「あとは~……もう知ってるよな?」


ジルの問いに私は頷いた。


それから楽しく談笑して、そろそろ自室に戻ろうかってなった時。


ヨースケがある提案をした。


「歓迎会を兼ねて、花見せん?」
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