天を衝く槍
「え、ちょッ、アル!!?」
-----ピピッ
私が彼女を追いかけようとした時、端末からラガーが映し出された。
彼の後ろには何故かフィーネさんやギル、シロさんにジルまでいた。
《お、繋がった。……と、あれ、アルは?》
私の近くに彼女がいると思っていたのだろう。
ラガーは不思議そうに私を見た。
《え?そこアルいねえの?》
ジルが目をパチパチさせる。
「あ、ヤバイ。アルが―—」
《うわぁあぁああ!!?》
アルが怒ってた、と言おうとしたら、ジルの悲鳴でかき消された。
嗚呼、間に合わなかった。
どんまい、ジル。
そして立て続けに物が壊れる音がする。
-----ドタァンッ
-----ガシャッ
《え!!?何!!?》
《アイタぁっ!!?》
ギルの心底驚いた声と、ジルの状況がつかめてないけど何か痛かった的な声。
《…………………………》
そしてラガーのお前ら何やってんだ的なため息。
「…………………………」
それがある程度分かってしまった私は絶句した。