天を衝く槍
―—なんで
不意に、私の頭の中にポンっと疑問が浮かんだ。
「……………………………」
なんで、そんなことを言うんだろう。
彼らが話さなければ、私たちは知らないままなのに。
知られたくないことなら、黙ってれば済むのに。
「なんで俺らにそんなことを話すんだ?一緒に闘って欲しいからか?」
そんなことを思ったのは私だけではないらしく、ラガーが言い、ヨースケが怪訝な表情を浮かべていた。
だけど、フィーネさんは心底驚いたように目を見開いた。
「まさか。これは僕たちの問題だから」
「じゃぁ、なんで…」
「なんでだろうね?ただ、知っておいて欲しがっただけなのかな。理不尽かもしれないけど、もし僕たちが負けたら――」
「そんな可能性はありませんよ。微力ながら私も共に戦わせてください」
気付けば、私はフィーネさんの言葉を遮ってそんなことを口走っていた。
当然、彼は驚いた。
だけどすぐに綺麗に微笑んだ。
その言葉は嘘じゃない。
彼らが戦うと言うのなら、私も戦う。
仲間だから。