天を衝く槍


序盤はしりとりを楽しみながらも、私と戦いを楽しそうにしていたが、だんだん疲れてきたらしく、今ではもうしりとりどころではなくなっていた。


共に傷口から血が出て服が赤を吸う。


汗の所為で吹く風が冷たい。


息は切れているが、肩で息をするほどではない。


疲労がきているのか、体が少し重い。


「全く、久々ダネ。こんな風に疲れるナンテ」


頬を伝う汗を拭いながら言い、ニタリと笑う。


……なんかいちいちムカつく奴だな。


なんて思ったのは嘘じゃない。


そしてなかなか決着がつかない。


――いや


私は鋭く睨み、地面を蹴る。


「はあぁぁぁああッ」


彼は私が勝負出たことが分かったのか、目の色を変えて地面を蹴った。


-----ザクゥッッ


どちらの体に刺さったのかは、どうだろう。


――これで終わりだ
< 253 / 294 >

この作品をシェア

pagetop