天を衝く槍
「ダラナ!」
私はヨースケとダラナがいる所へ駆け寄る。
さっきまでは何ともなかったはずなのに、足首の痛みが我慢出来ない。
脈を打つようにズキズキする。
「コウガ」
私がヨースケの隣に行って見ると、彼女は目を閉じていた。
髪を食われたのだろうか。
所々ハゲて血が見え、頬は抉られていた。
酷い状態だった。
見るに堪えない。
「…バカじゃないの……っ」
彼女は私の初めての後輩で、稽古もよくついたし、できれば死んで欲しくなかった。