天を衝く槍


「ねぇ、」


突然、ジューシローが眉を顰め、呆れたような口調でゆっくり言う。


「服を、脱いで」


「!!!」


悲鳴が出るかと思った。


なんということでしょう。


――服を脱げって


 M A Z I K A Y O ☆


私はあらぬ想像をして、ササッと両手で身を守る。


そんなことをすると、彼は更に眉間にシワを寄せた。


「ヒヨコの体なんか興味ないけど、一人で着れるわけ?」


「じょ、冗談ですよ」


私は速攻で言い、「まさかまさか、あはは」と少し引き攣った笑い顔で言いながら手を縦に振る。


「どうでもいいけど早くして。時間になる」


彼は冷静に私の言葉をバッサリ切り捨てた。


それから私は黙り、彼は私を黙々と着つける。


早くこの空間から抜けたかった。


今日ほどシン……となった空気が嫌になった日はないと思う。
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