天を衝く槍


「……アレ…言ってなかったっけ?」


私が二人の服をガン見していると、アルがキョトンとして言い、私は頷いた。


「これ任務用の服で、Aliceの制服みたいなモンよ」


そう言って彼女は、「ホラこれ、Aliceのマーク」と胸にある三日月を指す。


私はそれを見てあることに気づいた。


――そういえばこのマーク……


私は色が反転してあったけど、ソンジュさんの白衣にもあったのを思い出した。


「ずっごい布らしくて、ちょっとやそっとじゃ破れないし、ほつれない優れもので作った服なんだと」


「おお…」


その話を聞いて私は疑問に思った。


…どこからそんなもの作ったんだろう。


素朴な疑問だった。


「あ、じゃぁ、そろそろ飛行機の時間に遅れるから行くわ」


そしてアルは気づいたように言い、二人はそう言ってエレベーターの方へ行ってしまった。




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