天を衝く槍


そして私は、支給された動きやすい服に着替えて、トレーニングルームに行く。


「おー…なんか男みたいやな」


ヨースケさんが腕を組みながらしみじみと言った。


「………………」


まぁ、背も高いし、ガタイもいい方だし、髪も短いし。


「まぁ、いいわ。とりあえずついて来て、槍を選び」


そう言って倉庫の方に行く。


中に入ると武器がたくさんあった。


銃とか剣とか鎌とか、何種類も。


「多いっ」


この中から選べって……多い。


「あ、これがいいかな…」


そう言って私は複雑な形をしていて、稲みたいな形をしている槍を指した。


すぐにピンときた。


――あ、これかっこいい


持ってみると、結構重たかった。


「ロンコーネか。面白いモンに目つけたな」


ヨースケさんが腕を組む。


「あ、でもこっちもいい」


私は薙刀に鉤爪をつけたような形をした槍を見る。


「フォシャールか」


「あ~…どーしよ。どっちもいい」


どっちもかっこいい。


「いや、選ぶのは一個じゃなくてええよ」




< 38 / 294 >

この作品をシェア

pagetop