天を衝く槍


その言葉の意味は、どうせ槍の全種類の扱い方をマスターしないといけないから、っていうことだった。


「……はぁ…」


それから私はトレーニングルームの隅っこで、ヨースケさんから槍という槍の扱い方を習っている。


さっきも言ったように、槍は槍でも種類が多く、それぞれ使い方が異なる。


ざっと10種類は超えていると思う。


それの扱い方をさっきから、まるで聞きたくもない授業の講義を受けているような感覚で教わっていた。


私は正直、あの2種類しか興味がない。


「……ふぁ…」


何度目か分からない欠伸が出た。


「………………」


「………………」


必死に説明しているヨースケさんと目が合い、私は慌てて大きく開いた口を手で覆う。


「よし…〝習うより慣れろ〟や。一通り説明は全部終わったさかい、好きなん選んで俺に突いてみい」


彼はそう言い、そこらにある槍を取って構えた。



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