天を衝く槍
「…すごい……」
城内に入ると、そこは病院のようだった。
消毒液のような匂いが鼻につく。
壁の方にはドアがあって、部屋になっているようだ。
襖と呼ばれるものではなく、ドア。
そして、大きなガラス張りのエレベーターが取り付けてあった。
――変わってる…
外から見ればただの伝統的な城なのに、中に入ると病院なのだ。
私は先を行くソンジュさんについて行って、エレベーターに乗る。
「……っ…」
勿論のこと、床もガラス張りだ。
下に灯りがあって、どうやら地下があるようだ。
ウィィインとエレベーターが上がる。
まるで飛んでいるみたいだ。
何階か分からないが、ソンジュさんがエレベーターから降り、私もそれに続く。
エレベーターから降りると、不思議なことにそこは病院ではなく、学校とかでよく見る廊下のようだった。
「見た目で判断しないように」
彼は私にそう言って、ある部屋に入っていった。