あたしの旦那は保健医です!?

「矢野、あのね……話があるの。
屋上に来れる?」

「あぁ、大丈夫だけど?」


屋上のドアを開ける。


風が吹く。




「矢野……
あたし、矢野が…好、き!」

矢野はびっくりした顔をする。
でもその後困った顔もした。


「真莉、俺さぁ…今日やっと杏から卒業した気分なんだよ…」

「………」

「だから、まだ他のことは考えらんなくて…、」

「だよね、うん。
わかってるよ……」


あたしは屋上から去ろうとした。
だって、もう返事はnoだから。


「……だから、待ってくれない、か?」

振り向く。

「え?」

「真莉、俺を待ってくれないか?」


風は収まり、日差しが再びあたし達を照らし始めた。


「……うん!!」




あたしは矢野と屋上を後にする。



結果は付き合えないけど、でも待っててと言われた。

あたしは待つよ、矢野。


そのころにはあたしの想いは今の10倍くらいになってるかも♡
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