あたしの旦那は保健医です!?

「さっきみたいに辛くなってるんじゃないかと思って。」

………やっぱ、優しいのでしょうか?

「大丈夫です。」

「本当か?」

「はい。」

今は、まだ大丈夫……

「あのさ、さっきみたいなやつってよくなるのか?」

「あ、えっと、実はお母さんが死んだあの日からずっとでして。」

「ずっと!?」

「あ、はい。
だから、久しぶりに夕飯食べました。」

「……そうか。よく一人で耐えてたな。」

「先生…」

見つめる瞳
優しい瞳

あたしはまた泣きそうになった。

先生はあたしにキスをした。
優しいキスを。

そのキスは角度を変えながら深くなっていく。
「ちょっ、待っ…」

先生は腰を支えながらあたしをベッドまで運んでいく。

「んっぁ、……」

口内であたしを犯す舌
押し倒された身体

「先生、まだ、やぁっ」

首に這う舌

「先生!」

「大丈夫、最後まではしないから。」

「へ?…っあ」

首にチクッと痛みが生じた


「俺がそばにいるっていう証。」

「はぁはぁっ」

「さてと、寝るか。」

あ、こんな時間になってたんだ。



先生はあたしから身体を離した。

「一人で寝れる?」

………寝れるけど熟睡まではいかないんだよね。

「杏?」

「…あ、大丈夫です」

「そう?」
と言って歩き出す。

本当は行っちゃ嫌だけど、迷惑かけらんないし…

フッとまた意地悪笑い。

「ったく、杏は素直じゃねぇな。
身体は素直なのにな。」

「えぇ!?」

「冗談だよ、冗談」

「あ、ですよね」

「杏が眠りにつくまで俺も一緒にいてやるから」

「ありがとうございます。」

「ほら寝るぞ。」

「おやすみなさい」
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