ブラック王子に狙われて②
突然、大学生なのか社会人なのかは分からないけど
お色気ムンムン的な女子二人組に逆ナンされた。
「あっ、ごめんなさい。俺ら彼女待ちしてるんで」
「えぇ~っ、ホントですか?さっきからずっとここにいますけど……?」
「俺らが早くに来すぎたんで。もう来る頃だと思います。ごめんなさい」
いつものように、ユウが爽やかに対応してくれる。
コイツは結構その点に於いて、
俺よりもあしらい方が上手いというか。
場慣れしてるみたいで、上手い具合に断ってくれる。
俺は近寄るな的なオーラを出してるから
その点はユウに負けるかも。
「可愛い子見つけてるんじゃなくて……?」
尚も食い下がり、俺らを獲物を捕らえるような眼で見てる。
そんな女子二人組の後ろ方に、俺らに視線を向ける女子二人組を捉えた。
「ユウ、ヤバい。来たぞ」
「え?……あっ」
絢とゆずちゃんの視線が突き刺さる。
「すみません。ホントに俺ら、彼女待ちしてたんで。そこ、退いて貰えません?俺らの彼女が近づけないみたいなんで」
俺らの行く手を塞ぐみたいに立ちはだかる女子二人を鋭い視線で見てる。