ブラック王子に狙われて②


「学びたいというより、習得したい科目はあるけど、別に学校には拘ってないというか。むしろ、ハングリー精神鍛えるためにも、畑違いでもいいと思ってる」

「………???」

「要するにだ、俺は俺で、どこの大学に行ったとしても、進むべき道は決めてあるって言ってんの」

「ッ?!……もう決まってるの?!」

「うん。将来設計は、割と早めに決めたけど?」

「………」


やっぱり、頭のいい人の考えてることは複雑すぎる。

やりたいことがあるなら、

それの専門性を磨いた方がいいだろうに。

何、ハングリー精神って。

そんな遠回りなことをしなくたって、

あなたなら、ガンガン突き進めばいいのに。


「今、何寝ぼけたこと言ってんの?的なこと、考えてるだろ」

「っ……」

「それ、駄々洩れだから」

「っっっ~~っ」


不敵な笑みを浮かべなら、

お前の脳みそ、小学生レベルだぞと言われてるようで。

反論したいのに、戦意喪失。

彼に口では勝てない。

ううん、それ以外でも勝てた試しがない。

いつだって余裕そうにしてるし

知識は豊富だし、何事にも動じないし。

私なんかが彼女じゃ、つまらないだろうに。


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