ブラック王子に狙われて②
・着々と
期末試験を無事に終え、ホッと一息。
ちょっと心配だった絢の試験結果が、
クラス順位3位から2位へと上がっていて胸を撫で下ろす。
試験前に、ちょっと絢と口論して。
それ以降、彼女のやる気がイマイチ乗らなくて。
正直、順位を上げるのも微妙なラインだと思っていたから。
試験直前に無理やりやる気を出させたのが功を奏したようで。
今、目の前で試験結果を眺めて喜んでる彼女がいる。
「慧くん、見て~♪」
「ん、よく頑張ったな」
ってか、俺が教えてなきゃ、
上がるものも上がらないんだけど。
まっ、いっか。
俺は目の前のことより、
ずっと先に照準を合わせてるから。
「慧くんは?1位キープ出来たの?」
「当たり前だろ」
「っ?!やっぱり凄いね~♪」
「ご褒美は?考えてるのか?」
1学期の期末試験のご褒美が残り2個残っていて、
2学期の中間試験のご褒美で更に2個追加されて、
累計4個の所に、今回の3個が足された。