ブラック王子に狙われて②
分かってるようでまだ完全に納得できないというか。
一生懸命努力したとして、
結果が伴わなかったら幻滅されるんじゃないかと、気が気でない。
大学受験を失敗した……というレベルじゃ済まされない。
「んっ……//////」
不安の色を隠せない私を優しく抱き締める彼。
そっと撫でるように頭を支えられて。
「不安にさせて、ごめんな」
「っ……」
「だけど、……絢なしじゃ、俺、生きていけない」
「っ//////」
どうしたの?!
最近、慧くん、変だよ??
進路を決めないとならないから、情緒不安定なのかな?
ゆずが言ってた。
ユウくんも特進クラスだから、
進路を決めるのを結構前から厳しく言われてるって。
ユウくんは、日本クラブのユースにも選ばれていて
プロサッカー選手としてスカウトも既に受けているとか。
ゆずと離れなければならなくて
まだ正式な返答はしてないみたいだけど。
うちら、そういう決断をせざるを得ない時期に来ている。
「ちょっとだけ、時間ちょーだい?」
「ん、もちろん。ゆっくり考えろ」