ブラック王子に狙われて②


片思いがやっと両想いになったような。

少し擽ったい感じがする。


「それでね?」

「ん?」

「今週末の夜、うちの両親が夕食でもって言ってるんだけど……/////」

「うん、……いいけど?」

「え、即答で大丈夫?ママさんとパパさんのご予定ちゃんと確認しなくて……?」

「………え?」

「………え??」


どういうこと?

ママさんパパさんって、うちの両親??


「うちの親もってこと?」

「うん、……ダメ?」

「あ、いや、……ダメじゃないけど」


好きな女の『ダメ?』は無条件でノーカウントでOKなんだってば。

ただ単に夕食に呼ばれたのかと思ったら、

まさかの両家で食事をってことらしい。


「それって、……お見合い?みたいなもん??」

「どうなのかな?よく分かんないけど、たまには一緒にお食事でもって言ってた」

「あ~……うん」


そうだよな。

うん、よくよく考えれば当たり前か。

プロポーズ的なこと言ったわけだし、

大事な一人娘を留学に誘ったわけだし。

市村家にしてみれば、相当な覚悟が要るよな。


「分かった。俺もちゃんと正式に挨拶する」

「えっ//////」

「じゃなきゃ、日本から連れ出せないだろ」

「っ//////」

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