ブラック王子に狙われて②
翌朝―――――
俺はいつもより早く家を出て
―――――ピンポーンッ
「はい」
「おはようございます、神宮寺です」
「あら、慧くんおはよう。ちょっと待ってね?」
インターホンに絢の母親が。
すると、間もなく玄関から…。
「どうしたの?こんな早くに…」
「科が違うので、これからは一緒に帰れない日も…。せめて朝だけでもと思って」
「あら、そうなの。絢は幸せ者ね。慧くんみたいな素敵な彼氏が迎えに来てくれるなんて」
にこやかに微笑む絢の母親。
絢が美人なのは母親譲り。
小母さんはまだまだ20代に見えそうな美人。
2人で歩いていたら絶対姉妹だって思われそう。
「俺が絢にベタ惚れなんで、仕方ないですよ。あっ、でもこれは絢には内緒ですからね?」
「はいはい。フフッ、上がって待ってて」
「はい」
絢の母親の後を追って、家の中へ。