ブラック王子に狙われて②
ラッピングされたものを手渡したまではいいけど
さすがに目の前で開けられると、困るから。
「中から飛び出す系?」
「まさかっ!」
「じゃあ、何だろ」
私が制止したものだから気になるようで。
箱を振り始めた。
「軽いし、音はしないし、匂いもしない」
「フフフッ、何それ」
「このサイズだろ?マジで分かんねぇ」
「そんなに高価なものじゃないんだけど」
「けど、絢の心が詰まってんだろ?」
「うんっ」
「じゃあ、楽しみにしとく」
これまで、彼にプレゼントしたことは何度もあるけど
今回ほど、反応が読めないのは初めて。
指輪をプレゼントした時も
Tシャツやスニーカーをあげた時も
今日ほど不安になったことはない。
1階から持って来た紅茶を口にした、その時。
スッとスカートの裾から手が入って来た。
「ちょっ……とっ!!/////」
「いいじゃん、これくらい」
「ママさん、下にいるよ/////」
「知ってるよ」
「っ//////」
やだっ//////
彼の手が太腿を行ったり来たりし出した。
「キス、して」
「へ?……//////」
何、そのキス待ちの顔。
めちゃくちゃ可愛いカッコいいんだけど。
待たれたら、余計キスしづらいってばっ。