ブラック王子に狙われて②
21時を回ったこともあり、
慧くんママが自宅へと送り届けてくれた。
シャワーを浴び終え、自室に戻ると。
スマホに彼からの着信とメッセージが。
『電話して』
忘れかかっていた、プレゼントの反応。
私が帰宅したら見るように言ったんだった。
恐る恐る電話をかける。
「はい」
「ごめんね、お風呂に入ってた」
「ん」
彼は2コールで出た。
『ん』の後が無い。
無言のまま。
もしかして、不発だったのかな……?
何て切り出そうかと考えていた、その時。
「プレゼント、ありがとな」
「……どういたしまして」
「これ、変な意味の方じゃないよな?」
「え?……変な意味って、どういう??」
「あ、いや……。絢のことだから別の方だと思ってるんだけど」
「贈る意味が幾つもあるの?」
「……絢はどこでその情報得た?」
「ゆずと買い物に行った時にショップの店員に教わったけど」
「あぁ~じゃあ、まともな方だ」
「……まともじゃないのがあるんだ」
「ん、……そうらしい」