ブラック王子に狙われて②


「絢は?」

「身長?」

「ん」

「2センチ」

「お、意外と伸びたじゃん」

「たった2センチだよ…」

「伸びた方じゃね?」

「そう?」

「ん、だって女子は中学くらいで身長止まるだろ」

「えっ、そうなの?!」

「ん、たぶん」


えぇ〜っ、困るよ〜!

今でさえ身長差が結構あるのに、

これで止まったら、私、お子様みたいじゃない。


「何、凹んでんの」


ムスッと頬を膨らませてるから笑われた。

聞いてないよ。

ってか、知らないよ、そんなこと。


胸だって……。


「何、朝から誘ってんの?」

「へ?……あ、いや、違くてっ/////」


ブラウスの襟に指を掛けて中を覗いてたら

彼が横から便乗して覗いて来た。


はぁぁぁ……。

私のお胸さん、一向に育たない。


ママは高2になったら一気に育ち始めたって言ってたけど、

それ、本当?

もう6月なのに、ち〜っとも変わらないんですけど。


「心配すんな。そのうち大きくなるって」

「気休めの言葉は要らない」

「プッ、朝からご機嫌斜めだな」

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