ブラック王子に狙われて②
服を着替えてドレッサーの前に腰を下ろすと
ゆずは手際よく髪をアイロンで緩く巻き、
ふんわりとゆずと同じように纏め上げてくれた。
「出来た♪これで双子コーデだよ」
「ホントだぁ?!」
身長差はあるものの、見た感じが結構似てる。
ゆずはドレッサーの小引き出しからお揃いのピンを取り出して
それを流した前髪にそっと留めてくれた。
ゆずとお揃いのキャンディーの形をしたピン。
お気に入りの雑貨屋さんのものを
慧くんとユウくんがお揃いで買ってくれたもの。
「あとはメイクだね~♪」
ヘアメイクアップアーティストになるのが夢のゆずは
鼻歌交じりで楽しそうにメイクを施し始めた。
普段はアイラインなんて引かないんだけど
今日はゆずにお任せ。
ゆずみたいな綺麗系な美人に変身しますように。
「出来たぁ~♪めっちゃ可愛い☆」
「きゃぁぁぁああっ!!ゆず、天才!」
韓国アイドルみたいな陶器肌みたいな感じで
それでいて、オレンジ色のアイシャドウとか
チェリーピンクのリップグロスが艶々してて女子力200%
「ゆず、ありがとぉ♪」