ブラック王子に狙われて②
「絢に似合う水着探して貰うことになってるから」
「はぁぁぁぁああああ?!」
ちょっと待ってよ。
誰の許可得て言ってんの?
そもそも、水着を着るだなんて、一言も言ってないのに。
夏は大嫌い。
人前で肌を晒すのも嫌いだけど
貧乳の私が人様に見せれるモノが無いって分かってて言ってるのかな?
「露出度の少なめなやつ頼んだから、な?」
「………」
な?って言われても、意味わかんない。
ってか、いつ着るの?
プールに行く約束なんてしてないじゃない。
「買っても着ないよ?」
「フフッ、大丈夫だって」
「何が大丈夫なのよ……」
「う~ん……まっ、いいか。試験終わったし」
「何、どういうこと?」
ユウくんとゆずと視線を合わせてる3人。
何か私に内緒にしてることがあるみたい。
「あのね、絢」
「ん」
「8月に、ユウくんの家の別荘にこの4人とユウくんのお姉さんとその旦那さんも入れて、旅行に行くから」
「はっ?!………え、今、旅行って言った?」
「うん。ごめんね、黙ってて」
「え、えっ、何で黙ってたの?」
「だって、言ったらお前、勉強が手に付かなくなるだろ」
「………」
確かに。