ブラック王子に狙われて②
数学の問題がキリのいい所になったようで
絢は腕を伸ばしてストレッチし始めた。
そんな彼女を眺め、ムラムラっとするんだけど。
伸ばした腕を掴むと、
体をビクッとさせて、速攻で鉄壁ガードを俺に向ける。
ここ最近、完全にさせて貰ってない。
もしかして、アレの日?
けど、先週も拒否されたんだけど……。
なんか、めっちゃ避けられてる。
人混みが嫌いな俺を理解しているコイツは、
どこどこ行きたいとか殆ど言わない。
だけど、こんなに毎日悶々と過ごすなら
少しくらいストレス発散したくなる。
「絢」
「ッ?!」
やっぱり、態度が拒否ってる。
イチャイチャよりも勉強取るとか、ありえねぇ。
絢は再び数学の問題を解き始めた。
「何、俺のこと避けてんの?」
「えっ?………別にそんなんじゃ」
「じゃあ、何で触らしてくれないの」
「っ………」
完全防御してんじゃん。
別にって言ってる割には、俺に背を向けてるじゃん。
何か、腹立つ。
「3秒待ってやるから、ハグさせろ」
「っっっ~~//////」
封印してた『悪魔魂』をちょい解放することにした。