ブラック王子に狙われて②


シャワーを浴び終え、髪をタオルで拭きながら絢の元に戻ると。

彼女も髪を乾かし終わったようで、

ドレッサーの前で髪をブローしていた。


「けっ、慧くんっ!?」

「ん?」

「ん?じゃなくて、服着て服っ!!」

「暑くて着られねぇ」

「やだっ、目のやり場に困るからっ/////」


日中じりじりと肌が日焼けしたようで、

水シャワー浴びたのに、まだ体が熱くて。

上半身裸でバスルームから出て来た。


「何度も見てるだろ」

「そういう問題じゃなくてっ/////」


両手で顔を覆う絢。

ネグリジェ?ワンピース??っぽい寝衣を着ていて、可愛さ割増し。

見慣れてるはずなのに、毎回初心な反応を示す絢。

昨日のほくろの件もそうだけど、

ホント、いつになっても飽きさせないというか。

もっとがっついてくれてもいいのに。


ユウの家に別荘があるように、俺の家にも別荘がある。

次回泊りの許可を貰う時は、そこにするか。

ある程度、場所とかが明確でないと承諾を得られそうにないし。


ベッドに腰掛け、ドレッサーに向かう絢に視線を向けていると

鏡越しに視線が交わった。


「まだ?」

「へ?」

「待ちくたびれるだろ」

「っ……」

< 86 / 288 >

この作品をシェア

pagetop