彼と。
あのあと、わけが分からないまま式は終わってしまった。
「ねえ、柴坂さん!どうなってるの?」
「あたしもよく分かんないんだ...」
「ホント羨ましいなあ。」
教室へ帰るとその話で持ちきりだった。
「柴坂ー!」
もしかしてアノ男?
「何ですか?」
「何って...。靴だよ靴!間違える理由がわかんねぇよ」
といい、笑い出す。
なんなのその笑顔!
普段からそーしてればいいのに。
あの時こわかったし!
「あっ、それでなんなんですか?婚約者って」
「ああ、その話か。俺とお前は今日から婚約者だから。...詳しくは親から聞けばいい」
といいながらあたしから携帯を奪い、登録する。
「もうわけわかんないー!」