彼と。









アイツの呼び出しから帰ってくると、ゆりは別の子といた。







「あたし、杏珠っていうの。美桜たんよろしくね」





「うちはミヤビ。よーろーしーくー」




「ゆりは大阪からの転校だけど、小学校から仲良いよ」





だから関西弁ね。

二人共仲良くなれそう。





「で、美波は寛之さんの婚約者なのね。」



「寛之....さん」






「もしかして今日知ったの!?」



すごく大きな声でミヤビは驚く。


「うん。さっき初めて聞いた」






「だからあんなに驚いてたんだー!はははっ」




「令嬢にして、16歳で婚約者かー....」



杏珠が呟く。







「そっか。あたし恋愛できないんだ...」








「決められた人と結婚って苦しいねー。でも寛之さんなんだから!」






「だよね、そのうちライバルとかに睨まれちゃうんじゃない?」




「えっ、あーあっ!あたしの楽しい高校生活が...」








寛之さんって、何者なの?

そんなに凄い人?






< 5 / 17 >

この作品をシェア

pagetop