空に、なりたい。
第1章
『…っ…ぅう…っ』
独りきりの部屋では、
あたしの嗚咽のみが響く。
あたしは、なぜ泣いているのだろう。
普通に学校にいって、
塾にいって、親と話して。
どこに泣く要素があるのだろう。
こんなのは今日だけじゃない。
毎日、毎日。
あたしは意味のない涙を流すんだ。
そして涙が止まる頃には、
眠りについているんだ。
あたしは自身が分からない。