キミの好きなところ。
 

「…本当に…本気、なんです。私、ホントに先生のこと、好きなの!好きで好きで仕方なくて…っ!だから…私のこと、ちゃんと考えてくれませんか?お願いしますっ!」

ペコッと頭を下げて再び上げると、先生が私のことをじっと見ていた。
…でも、その表情はいつもの意地悪そうな笑顔さえなくて、真顔だった。

「…………却下。まだ若いんだし、もっと視野拡げなさい。…じゃあ、暗くなる前に帰れよ?気を付けてな」

先生は冷たく言い放ち、私に背中を向けて遠ざかっていく。
その背中に向かって、私は宣戦布告を投げ掛ける。

「……私…諦めないから!覚悟してて!」

私の言葉を聞いてるかは定かではないけど、ヒラヒラと手を振って先生は去っていった。

…絶対に諦めない。
絶対にあなたを振り向かせてみせるんだから…!


 
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