キミの好きなところ。
「…頭ではわかってるんです。私の気持ちが届かないことくらい」
「…」
「わかってる、けど…」
「…」
「先生のことが本当に…すごく好きなんです。気持ちが止められなくて…」
どうしても諦められなかった。
…でも、そんなの私のワガママで、先生にとっては迷惑なだけ…
「…迷惑かけてごめんなさい…」
「…藤原。顔上げろ」
先生はそう言うけど、私は聞かない。
「…先生の背中に抱きつけたし…頑張って………………」
「…」
「頑張って…………………諦め…」
「…」
「…………きれないけど…卒業するまでには…そうできるように、努力、します」
…まだ2年以上あるけど…。
「しつこくてごめんなさ…っ」
ビクンと私の身体が揺れた。
…先生の手が私の頭を撫でたから。