キミの好きなところ。
途端、君の表情が変わった。
「………目、つぶって。」
「はい?」
「だから。目、つぶれって」
………何で…?
そんなことのために、頭を下げたの?
「それだけで…いいの?」
拍子抜けしてしまった私は、つい問いかけてしまった。
私の言葉に、コクリと頷く君。
「俺が、いい、って言うまで、目開けるなよ」
「は、はぁ…」
それはそれで、何か恐いけど。
「じゃあ、はい」
目を閉じろ、という合図。
私は素直にその通りにした。
「……………」
君は何も言わない。
目をつぶってるせいか、時間が長く感じた。
「…ま、まだ?」
「まだ。」
何なの?
すぅ、と君の息を吸う音が聞こえた。