恋愛喫茶店 ~恋と一緒にスイーツを~
第2幕 告白と文化祭と満天の星空と
「コト、ちょっと付き合ってくれない?」
気が付くと、あっという間に放課後。
今日一日、何の授業をしていたのか思い出せないままボーっとしていた私に、
ミィからのお誘いが来た。
「……ん、ゴメン。今日はちょっと……」
いつもは付き合うけど、今日は1人で静かに考えたかった。
「いーーからっ!今日は私のオゴリだし。ほら、行くよっ!」
グイグイと腕を引っ張られ、教室を後にする。
机の中に忘れた教科書を取り出す暇も無かった。
ミィは時々すごく頑固になる時がある。
言い出したら、絶対に自分の意見を引っ込めない。
そんな強さを持ってるミィが、私は羨ましかった。
それに、この頑固さは自分自身の為じゃないということを
私は知っている。
きっと、私の様子がいつもと違ったから声を掛けてくれた。
その気遣いが本当に心に染みて、
「ありがとね、ミィ。」
聞こえないように、気付かれないように
静かに感謝の言葉を呟いた。