恋愛喫茶店 ~恋と一緒にスイーツを~
名前のない喫茶店
「ね~、ミィ、まだ着かないの?例の喫茶店。」
「えーっと、確かこの道を左に曲がって・・・あった、あった!やっぱり地味よねぇ、この喫茶店。」
告白を終えて学校に戻った私は、クラスの皆にからかわれたり、質問されっぱなしで、今日の授業を終えた。
さすがに6時間目にもなると、皆は聞きたいことを聞けたらしく授業に集中していたけど、今日一日はクラス全体がフワフワした雰囲気だった。
「本当に私の恋の話なんかで、タダで食べさせてもらえるのかなぁ?きちんとした返事はもらえなかったし。」
喫茶店を見上げながら、ぽそりと不安を口にする。喫茶店は木の色である、茶色一色で確かに地味と言えば地味かもしれない。
「だ~いじょうぶだって!ほら、ここにも書いてるじゃん。貴方の恋や愛の話を聞かせて下さい、ピッタリのスイーツをお出ししますって。お代はいただかないってさ。」
お店の外によく置いてある、小さなボードにチョークで書かれている文字を指差しながらミィは言う。
「いや、確かにそうなんだけど・・・ちょっとおかしくない?」
「何がよ?」