恋愛喫茶店 ~恋と一緒にスイーツを~
「あ、あの、いつからそこに?」
嫌な予感がしながらも、私はマスターに尋ねる。でも、こういう時の嫌な予感というものはかなりの確率で当たるもので。
「お客様のプライバシーはお守りいたしますよ?」
ああ、やっぱり、私の恥ずかしい発言はバッチリ聞かれていたみたい。
「ミィのせいだからねっ!!」
マスターに聞こえないように、小声でミィに呟く。
「何でよっ!コトも結構ノリノリだったじゃない!私だって聞かれたかもしれないし、恥ずかしいんだからお互い様だよ!」
ミィの顔も私と同じように真っ赤だった。
聞かれてないと思って話していたことが、誰かに聞かれてしまっていたと知れば、たしかに恥ずかしい。
「では、ケーキを取ってきますから、どうぞごゆっくり。」
『はいっ!!』
2人の返事が見事に重なる。ケーキが来るまで話していると、さっきと同じようなことが起こりそうだと思ったので、今度は私もミィも喋ることができなかった。