あの夏をもう一度
EpisodeⅠ
不安
ジリリリリリリリリリリリリリ
―ぱちっ
「やっばい!」
午前8時―叶多と待ち合わせの時間
現在午前7時50分
私は急いで家を出る。
見ると叶多が家の前にいた。
「美雨、おせーよ。どうせこんなんだと思ったから迎えに来た」
「あ、叶多。ごめんね。」
あれいつもと感じが違う。いつも叶多も遅れてくるのに。
「叶多、今日は迎えに来てくれて嬉しかった!今日一緒に帰らな―…
「わり、今日から放課後あんま一緒に帰れない」
なにそれ…。
「そっか…仕方ないね。」