私だけに甘い執事
かなりの、美形。
背も高いし、鼻も高い。
ウェーブのかかった茶色の髪。
そこらへんのアイドルより
かっこいいと思う。
「申し遅れました。
鈴川しゅんと申します」
名前までかっこいい。
「お嬢様の執事でございます」
へー。
私の執事。
しつ・・・・・・って、え!?
「執事!?」
「はい、そうですが。
旦那さまから聞いてませんか?」
聞いてない・・・・・・
一言も聞いてないよ、お父さん。
「お、しゅんくんじゃないか」
笑顔で歩いてくるお父さん。
「ごめんな、りか。
いうの忘れててさ」
「いいよ、別に」
よくないけど。
「あとは任せてもいいかな?」
「かしこまりました。
では、いきましょう、お嬢様」
・・・・・・任せる?
「お嬢様?」
「い、いえ、なんでもないです」