溺愛ごっこ
灼熱が、中に入る。

「――ああっ…!」

「んっ…キツい、な…」

久世の息があがってる。

奥へ、奥へと灼熱が進んでくる。

「うっ…ああっ…!」

「もう少し、だから…。

もう少しだけ、我慢して…」

久世の指が頬を伝う涙をぬぐった。

どうやら、あたしは泣いていたらしい。

「痛い?

それとも…恥ずかしい?」

久世がイタズラっぽく笑う。

「恥ずかしい方だったらかわいいけど」

楽しそうに久世が言った。
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