溺愛ごっこ
「ヤベ…。

俺、一生分の運使い果たしたかも…」

「大げさ」

あたしは息を吐いた。

「さっきの告白に、ウソ偽りはないでしょうね?」

「あ、当たり前だ。

何でこんな時にウソつかなきゃならないんだよ」

「じゃ、信じてもいいのね?」

「そりゃそうだ」

久世は指であたしのあごに触れた。

チュッと、触れるだけのキスをする。

それから息を1つ吐いた。
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