溺愛ごっこ
「寝室は?」

「えっ?」

「だから…ベッドは?」

何を言わせるんだと言う顔をする久世。

何も言わないで黙っているあたしに、
「理性が持たねーんだよ、チキショー…」

久世は悔しそうに言った。

「ごちそうの前で大人しくしてるほど、俺はいい子じゃねーって言う話なんだよ…」

今までのおちゃらけた感じはどこへやら。

すっかり純情になってる久世に、
「おい、笑うな」

失礼いたしました。

「向こうだけど」

「ん…」

久世に腕をひかれた。


☆★END☆★
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