溺愛ごっこ

Second

「――んっ…」

部屋に響く水音が、耳を犯す。

「気持ちいい?」

すでに敏感になっている蕾に、熱い舌が触れる。

「あっ!」

それだけで、もう達してしまいそうだった。

久世と一緒にバーを出た後、近くのラブホテルに入った。

酔っぱらった末の結果でいい。

今は、忘れたかった。

彼氏のことを。

あたしは、矛盾していると思う。

さっきまで彼氏がいるのにとか思ってたのに、今は忘れたいって思ってる。
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