百鬼夜行と暴走族 弍
部屋へと案内され、くつろいでいると
「旅館というのはこういうものか、妾は温泉へと行きたいのぅ」
璢美苓は温泉へと早く行きたい様子で扇子で扇いでいる
「そうね、行きましょうか」
脱衣所らしきものは温泉とを仕切るように立てられた竹
そこで着物を脱いで乳白色の湯で湯気が立ち込めている温泉へ入る
露天風呂に入り、月明かりに照らされる桜や月を眺める
「うぁ~、気持ちいいなっ。久しぶりだわ!」
気持ち良さそうに肩を回す獅蛇
「ほんとにね」
久しぶりの十六夜もほぅ、と息をついた
「これが温泉か、よいものだな」
びっくりして笑う璢美苓
「朝に入ればまた違った景色が見れるからまた明日の朝入らない?」
「そうじゃな、」
璢美苓は賛成したが獅蛇は......縁の石に顔を預けて眠っていた