百鬼夜行と暴走族 弍
「お帰り、十六夜さ――」
襖を開けて入った十六夜に抱き着こうと立ち上がりかけて琉威は止めた。皆も動きを止めていたがみるみる内に顔が赤くなった
「?ただいま」
何故顔が赤くなったのか分からなかったが獅蛇は分かったらしく苦笑いした。今の十六夜の格好は白襦袢に薄い桃色の帯をして少し余らせて垂らしている。着流しも楽だがこちらの方がもっと楽。そのせいで肩や腰など身体の線が細くはっきりしている
皆の反応を気にせず一人ずつ土産を渡すが琉威たち土産は嬉しかったが十六夜の姿が一番の嬉しさだった
歩くたびに裾が肌蹴て膝より上までちらちらするし、白い項がいつもより晒されている
一番早く我に返った琉威は十六夜に寄り添った
「十六夜さん、ありがとう…温泉どうだった?」
「うん、疲れもとれたよ…異界は人間は入れないけど今度一緒に行こうね」
「うん!」
二人仲良く談笑している隅…涼は十六夜の胸元が見えないかと雷斗に抱き着いて四苦八苦していたが獅蛇に蹴られて悶絶していた