百鬼夜行と暴走族 弍
十六夜さんが天堂さんと入れ違いに入ってきた
すれ違うとき天堂さんが何か言ったように思った
「あ、遅くなってごめんね」
前よりずっと疲れたように笑う十六夜さん
「十六夜さーー」
「十六夜様っ」
と誰かに遮られた
この声は烏丸だ
すると庭から烏丸がぱさぱさと飛んできた
「ゆっくりお休みなさいませ、なにせ今日は遠出でしたから」
「...ありがとうね」
十六夜さんの返事を聞くと烏丸は頭を下げて飛んでいった