百鬼夜行と暴走族 弍
「分かってるんだけど見ちゃったら……」
「見なきゃいいだろ?」
「……んん」
「…ったくしょうがねぇな。ワシも一緒に飲んでやるから、な?」
そう言って湯飲みをぐいっと傾け薬湯を口に含んだ
え、と布団から起き上がって見ると天堂は十六夜の肩に手を回し、十六夜の顎に手を添えたと思ったら急に口づけてきた
途端に十六夜の口のなかに入ってくるあの薬湯
吐き出したいが吐き出せない
何とか飲み干した十六夜
「ケホッ、……多い」
「その方がはやく済むぞ」