百鬼夜行と暴走族 弍
ただ困ったように微笑んで川上を見てるだけだった
「ふざけんじゃねぇ!」
十六夜さんの言葉と態度が癪にさわったのか大声を出す
そんな川上を無視して、あの優しい微笑みを携えた
「私は何も言わないから皆がそうだと思うことを信じて…」
俺は当然十六夜さんを信じてるよ。12年前の時のことは仕方ないことだけど、絶対嘘はつかないしそんな酷いことはしないよね
十六夜さんと目が合って笑うと十六夜さんは頷いてくれた
俺は十六夜さんを信じるよと言葉を発しようとした時
ドーン!!
ものすごい音がして地鳴りもして、その方を見るとすごい大きい鬼がいた
「君たちは早く俺の後ろに!!」
皆の叫び声の中、川上の焦った大きな声が聞こえた