百鬼夜行と暴走族 弍
その期待に応えたい
操られていたとはいえ十六夜様にあんなことして、罪悪感で一杯で行き場のないぼくを、快く引き取ってくれた
今、ぼくが生きてられるのは十六夜様と……獅蛇様のお陰なんだ
だからこれから恩返しをたくさんしていきたい…
そんなことを考えている間にも、容赦なく攻撃を受ける
頭から血を流して、ふらふらしても、目の前が霞んでも手紙だけは肌身離さない
「血が旨そうだ――喜べ、鬼の血肉となってお前は我らの力になれるんだからな」
最後の攻撃だ
もう避ける力もなく座り込んでいた
ギュッと目を瞑ったその時――