百鬼夜行と暴走族 弍
うるせー、いいから寝ろとおぶられているため手で尻を叩かれた
下がっていた体温も羽織と背中の温かさで今は心地よい
目蓋は自然と落ちていく
寝息が聞こえたのを確認した獅蛇
「…充分だ、初めてにしては」
優しい笑みをこぼしていたことを宵美は知らない
おぶって向かった先は本家
「宵美!?」
琉威たちは夜なのにまだ居た
宵美の姿に皆驚いていた
十六夜は宵美の頭を撫でて
「よく頑張ったね」
と笑っていた