百鬼夜行と暴走族 弍
ただ目立ちたい、という理由でやっていた暴走族。
狙われることが多かった十代
路地裏で意識が飛びそうなくらいの怪我を負って倒れていた
そのときゆっくりとした足音が聞こえた
もう、駄目だと思い目を閉じると
「大丈夫ですか?」
女の優しい声とともにふわっと身体に何かを掛けられた
「っ、くっ……」
抵抗しようにもそれだけの力はなく、そのままになっていた
「どうします?助けは――」
「いい、……」
助けは要らない、と分かった女は俺の頭を優しく持ち上げ、女の膝に置いた