百鬼夜行と暴走族 弍
部屋に戻った十六夜に不安そうな顔を見せる皆に十六夜は安心させるように微笑んだ
「あの、鳥さん大丈夫ですか?」
「…今、百鬼たちが手当てをしてくれてる。助けてほしいって……分かったのは名前くらいで、あとは回復するのを待って話を聞くわ」
「そうですか……今日は帰ります」
あんな状態を見てしまったら当然怖くなる、と思った十六夜は留めなかった
「どうしようか。送ろうかな?」
「いえ、大丈夫です」
琉威はまた送り届けることを伝えて雷斗
たちは帰って行った
あれから鳶雄の所に顔を出して手当てを手伝ったりして動き回っていた十六夜は琉威の部屋に行き、手拭いを水に浸して絞っているとその音に目を覚ました
「ん、…十六夜さん…」
「よく眠ったね……もう朝だよ?」
「えっ!?そんなに寝てたんだ……」
「気にしなくていいよ?雷斗くんたちに治ったら送るって言ってあるから。お粥ちょうど出来たから持ってくるね」
「ありがとう…」
琉威の頭を撫でて出て行った障子をずっと見ていた