百鬼夜行と暴走族 弍




ふふっと笑って離れた時、ぽすぽすと障子を叩く音がしたため座ったまま少し開けると烏丸が入ってきた


「あ、烏丸さんだ」


「むむ、そなた大丈夫か」


「うん、ありがとう」


そうか、と十六夜の肩にとまった烏丸は十六夜に真剣な表情と声で鳶雄は自分の仲間であることを告げた



「…そう。何があったの?」


「鳥の天敵は猫であります。しかし両族の先祖はとても仲が良く互いに手を出さない、と約束して今まで手は出しませんでした。しかし猫族の現在の頭、虎猫は急に仕掛けてくるようになり……」



「…その結果が鳶雄さん、って訳ね」


烏丸は鳶雄と仲が良く涙ぐんでいたため、肩に乗っている烏丸を十六夜は撫でて慰めていると琉威が訳が分からない、と顔をしていたので眠っている間に起きたことを話した



「どうして急にそうなったかは分からないのよね?」



「はい……」



「分かった。鳶雄さんにも話を聞いて見てそれからね……」



私に任せてね、と烏丸の身体を撫でると烏丸は十六夜の頬に身体を寄せた





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